日立製作所中央研究所は、SDGsやSociety 5.0の実現に向け、オープンな協創による新たなイノベーション創生を加速するための研究開発拠点として、2019年4月に「協創の森」*1を開設しました。
「協創の森」の中核となる協創棟は、新たなアイデアや解決策を創出するための快適性と、高い環境性能を兼ね備えたオフィスとなっています。建物の設計にあたっては、自然採光の取り入れや高効率照明を最も効率的に生かす配置、さらには季節に応じた外気量の適正制御・高断熱に配慮したほか、環境省指定の先進的高効率設備機器(BAT機器)を積極的に採用することで、エネルギー効率の向上と緑豊かな森の自然エネルギーを最大限に取り入れた快適性を実現しました。
このような取り組みにより、協創棟は、環境性能を総合的に評価したCASBEEによる建築物総合環境性能評価で最高ランクであるSランクの認定(BEE*2 3.2)、また建築物の省エネルギー性を評価した建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)によるBEI*3では、0.74を達成して低炭素認定基準適合を受けました。
2020年からパリ協定の本格的な運用フェーズが始まっています。
日立は、2020年に日本の目標をさらに加速させ温室効果ガス排出の削減を目指すという挑戦的な目標を掲げ、「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という企業理念のもと、重要な社会課題である環境課題の解決に事業を通じて貢献していくために、長期的視点に立った環境経営を推進しています。また、社会からの期待を背景に、環境課題の解決に寄与するイノベーションを実現していくことは日立にとっての大きな事業機会にもなります。
日立は、自社の事業所で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの活用を進めています。
2018年度は、日立全体で、7,067MWh/年の再生可能エネルギーを自家発電で使用しました。
これは、2017年度比2.2倍の増加となり、一般家庭3,000世帯の年間電力消費量に相当します。
また、日立コンピュータプロダクツ(米国)では、1万425MWh/年の再生可能エネルギーを、タタ日立コンストラクションマシナリーCompany Private Limited(インド)では、7,500MWh/年の再生可能エネルギーを購入して、工場での動力として活用しました。
2019年4月に高い環境性能と快適性を両立させた協創の森の開設し、その中心となる協創棟の省エネ、エネルギー効率向上とともに、再エネ100%による運用を開始し、「Powered by Renewable Energy」の導入・活用を開始しています。